某企業様の営業研修で営業マンの方からこのような話をお聞きしました。
「わが社はどれぐらい売上があり、儲かっているのか、儲かっていないのか分からないです。
決算情報を自分達にも公開して欲しいです。」
様々な理由があるので、何とも言えないのですが
私からは次のように伝えました。
「御社の社長は、皆さんに余計な心配をかけたくないのかもしれませんね。
会社の数字がとても悪い状況だと、日常業務以外にストレスをかけてしまうかもしれないと思って。」
その社員さんは言いました。
「そうなんです。以前、数字を見せて欲しいと言ったら
余計な心配をかけたくないから、全ては見せていないと言われました」
弊社は全ての決算情報を社員さんに公開しています。
決算情報、預金通帳など。
ただ、公開し始めたのは約1年前であり
正直なところ、公開しても心配されないレベルに到達してからでした。
それまで公開しなかったのは
ただでさえ、日頃無理して頑張ってもらっているのに
余計な心配をかけたくない、財務面で悩むのは私ひとりで充分だと思っていたからです。
しかし、情報を公開し、実は過去厳しい状況があったことを伝えたら
けっこう平然として
「むしろ、教えてもらって良かったです。やるべきことが明らかになりましたので」と
みんな言ってくれました。
そう、経営者の思い込みなのです。
全社一丸となって事業展開していくためには
経営理念・ミッション・ビジョンなどを掲げ、浸透させることに加え
数字などを公開することが有効だと感じます。